事故以来、悪者扱いされる原発を見学しに東通原子力発電所PR館・六ヶ所村原燃PR館に行ってきた

電気と言えば私が産まれたときから当然あって、何を使うにも必要な存在で、停電等もほとんど起きず使いたいときに使えてと、もはや空気と同じぐらいあって当たり前な存在な訳ですが、その電気を作る上では石炭火力、ガス火力、水力、風力、地熱そして原子力。様々な方法で電気を生み出しているけど、それぞれの発電方法に意識していた人は、少なくとも原発事故が起きるまでは多くは無かったのではないか?と思う。

個人的には、関心持ち始めるとのめりこむ性格故に、施設とか見て見たいと思ってしまう人なのでダムとか風力発電施設とか、見に行ってしまうのですが唯一行けてなかったのが原子力発電施設。みんな辺鄙な場所にありますので行きにくい上に震災・原発事故以来原子力は悪扱いされ見学施設等もどうなってるか判らない部分もあって行けずにいたのだが、今回下北半島に旅行することになり、幸いここには東通原子力発電所や六ヶ所村の再処理施設があるので行って見ることにした。

■東通原子力発電所PR館

むつ市から三沢方面に車を走らせること30分もかからないぐらいにあるのが、東通村にある東通原子力発電所。東北電力としては女川に続く2箇所目の原子力発電であり現在1基が建設され稼動していた(2基目建設も計画中)。ちなみにここから2-3キロ程度離れたところには東京電力も原子力発電所を建設すべく準備を進めていた(着工はしたけどストップ中)

よって、ここにある原子力発電所PR館は両電力会社共同の施設という扱いのようで、この施設が真ん中にあり右側に東北電力が、左側に東京電力が並ぶ形になる。

※見学施設

訪問したのは8/29(日曜)だったが、行った時には駐車場には車が1台も止まっておらず、もしや休業?と不安になったが館内に入ると受付のお姉さんが出迎えてくれて、簡単な来場者アンケート記入してから見学させてもらった。当然館内は誰もおらず。ほぼ貸切状態で見学させてもらうことに。

まず展望台に上がり、右側にある東北電力の東通原発を拝ませてもらいつつ、左側には建物はないけど東電側の施設を拝ませてもらった。

※東北電力

※東京電力。防波堤と建設地付近が木々伐採されている様子が見える


※敷地配置図

その後、地下に降りると原発仕組みやら、東北電力側の着工から運転開始までの写真等がある見学コーナーを見学。

※稼動のセレモニー写真。着工前から着工、建設ほか様々な写真が飾られてます

子供の遊び施設等はあるが当然そこはスルーなので、ざっくり30分もかからず終了。
ちょうど出る頃に、すれ違いで1組が見学に。どちらにしてもあまり賑わいがあるとはいえない状態でした。まぁ下北半島に来る観光客が少ないというのもありますが、それ以上に原子力発電施設に関心ある人も減ったんでしょうね。でも客が来ようが来ないが施設は営業されていて受付のお姉さんはいるし、お掃除のおばちゃんたちもせっせと掃除しているのは、いろいろ考えさせられるなぁ・・・と。普通に考えれば客少ないなら閉館話しになりますが、こういう施設があるからこそ雇用され救われている方々もいる訳で・・・・。

■六ヶ所原燃PRセンター

東通原発がある東通村のお隣にある六ヶ所村にあるのが、日本原燃六ヶ所再処理センター。茨城県にある東海村にある施設の置き換えとして誘致され、国内の原発で排出された使用済み核燃料はここに集められ、ウランとプルトニウムを取出す再処理工場と貯蔵管理できる施設も。ここのPRセンターでは再処理工程がどのように行われるのか見学することができる。

行った時には数組既に見学している方がいて雰囲気も明るめだったのが印象的。少なくとも東通原発PRセンターはお通夜状態、雰囲気も重苦しかったので雲泥だった。

見学コースは全工程の概要がボードから始まり、各工程事に実際に設置されている機械等がどのような働きをしているのかデモされる。素直に見ていたら1時間ぐらいは時間掛かるかもしれない。特に工程ごとにしっかりデモがあるので、機器の動きなどが新鮮でなかなか楽しめるのでおススメ。


※全体工程概要

※燃料集合棒。この中に細切れにされたウラン等がつめられている


※燃料プールから使用済み燃料を取り出し、せん断機に入れるためのクレーン

※溶解機での物質分離デモ

※貯蔵イメージ。

※貯蔵缶

と、2箇所原発施設の見学センターを巡ったが、普段意識もしない”どう作られているのか?”、”どう処理されていくのか?”が知れて満足。是非近くに行く機会があればあわせて見学して欲しいかも