住み替えについて マンションはsimple is Best

よく聞く話で、マンションと戸建。どっちが価値があるのか?
正直一長一短だし、なにより物件の品質・設備・環境・価格やらすべて異なるからジャッジできる訳ではないので、不毛な議論。でも、買ってしまった人やこれから買う人にとっては損したくない・・・。損したと思いたくない・・・。から自分を正当化するために見入ってしまうものです。個人的な評価としては、立地や価格などが同じならばと仮定したら、増改築など自由度があるけど自己責任で修繕や維持管理できる人は戸建て。出来ない人はマンションですかね。マンションは管理組合などがダメダメだと苦労するけど、とりあえず決まった額だけ払えばそれなりに維持管理対応はしてもらえるので・・・。

さておき。マンションは戸建てよりもいろいろと豪華さがありますが実際使ってみるといろいろと問題になることもあります。この10年で気になったことで、もしもマンション買うならばここは避けなければならないことを誰に向けるでもなく纏めておきます。

■共用設備は少なくて良い。
  
入口は豪華なエントランス。コンシェルジュ付き、売店がある。ゲストルームやラウンジがある。住居者向けの屋外広場がある。など豪華さを謳った物件は多いですが、正直買うまでと1-2回利用ぐらいまで。それ以降は維持費や管理に悩まされる。
  
入口の豪華さは、いざ売るときに相手に豪華さ感じてもらうために必要だし、実利では宅配ボックスは重要。でも、ゲストルームはルールを守らない奴が汚く利用したりで、(管理会社の管理範囲だけど)清掃等で手間がかかり問題となるし、コンシェルジュは固定費増。売店も採算合わなければ業者撤退とか管理組合として支援する羽目になる。(ここの売り上げも管理費や修繕費に充てる算段になっていると負担増に)
また専用の屋外広場はファミリー向け物件ほど、子供の成長ともに遊びによる騒音が激しくなるのと、ゴミが増える。特に住居外の子がそこで遊びだすケースもある。所詮オートロックがあっても人が出入りするタイミングで一緒に入ってしまえば入れてしまう。子供ならなおさら。たむろしやすい場所になる。結果、近隣住居からクレームが来たて利用制限したり・・・となる。
  
それら対策費はすべて管理費や修繕積み立て費に上乗せされていく。いちよ、各マンションテベロッパーも30年程度の修繕計画を策定していてある程度見越して管理費などの金額設定しているけど、予想よりも悪くならないようにしなければ何れ負担増は迫られる。

■機械式駐車場の物件は選ぶな。(自走式であることは必須とすべき)
 
最近は調べればコスト増って話が出てくるようになったが、やはり経年劣化による対策費はそれなりに掛かる。いかに定期的なメンテで寿命を引き伸ばす(延命)させるかによるけど、10年程度で塗装はしないといけないし、15-20年ぐらいではパレットとかモーターとか交換等も考える必要もある。1パレット100万程度掛かると言われているケースもあるから、駐車料金が月1万とか高めになっていれば良いけどそうでないと負担増になる。(でも駐車料金が純粋に駐車場修繕費となっていれば良いが、中にはマンション全体の修繕や管理費に組み込まれているケースも。こうなると高い金払っても負担増になることが。) また駐車できる車は限定されてしまう。3段でも4段でも車高が高い車は下か上の2段のみ。中間層は1.55mまで。セダンとかコンパクトカーぐらいまでですね。ファミリー層が多い物件では背高な車が多くなり争奪戦に。販売時期によっては既に駐車場が一杯で停められないとか、あとで抽選となっても負ければ外に借りるか、車の選択肢を狭めるしかない。この制約故に、今度は駐車場が満車にならないケースも。修繕等はすべて満車前提の試算値なので、積立金不足のために第三者貸し出し等を考える必要が出てくる。(第三者貸し出しは営利扱いになるため管理組合が管理のためだけという条件で受けられる税制は、ここには適用されないケースが多い。そうすると実は思っているより収入にならないケースもある。)
また自分自身・管理組合における金銭面、利用制約以外では、タイムロスが大きい。
4段式で1段あたり6-7台停められるような大型機械式だと、結局出せるのは1台だけ。
時間帯によっては車の出し入れが順番待ちになる。また万が一故障等で止まるとその機械式で停めている車すべてか業者による復旧まで数時間車が使えなくなる。使いたいときに使えないことが生じる。(さすがに頻発して管理組合から駐車場のメーカー兼メンテナンス会社にクレームが行き、機会損失の弁済=代替交通費負担を取り付けに行ったが・・・)
 
また大型機械式がある場合は、大半が規模に対して敷地が少ないから設置する。逆な言い方をすれば機械式以外で車を停めておける場所が少ないことになる。機械式は雪の日は動かすなと注意書きされている。そうなると事前に地上スペースに停めるべくは争奪戦に。最悪車の利用はあきらめなければならない。正直、良さは全くない。むしろ自走式な立体駐車場がある物件の方が、維持管理さらに利便性ともに格段に上。

■修繕費・管理費。その他補償対策。
 
マンションは基本何階~何十階ある高い建物。どうしても余計なコストがつきまとう。建物の形が変だと修繕費用がいくぶん高くなる傾向があるし、入口がたくさんある駐車場・駐輪場が分散していると監視用カメラなども多く設置する羽目にもなる。デベロッパーさんにもよるが必要最小限にしてるケースがおり、何かトラブルが発生して管理組合が総会承認の上で追加していくケースが。最初から施設は集約されているような方が良い。また高い物件だと、近隣住居のテレビ受信が出来なくなりその補償が発生する。原則、マンションを立てた時にマンション建設の影響でダメになる世帯だけが補償対象だが、建て方によっては数百世帯への補償が発生することもある。
(建築後に引っ越してきた場合は基本補償外)
この補償方法はマンションによってまちまちだが、デベロッパーがCATV会社に任せてしまう方法(20-30万ぐらい払って、ケーブル敷設や受信利用料を一定年数負担するなど。)ならば良いが、下手にマンションの屋上等に共同アンテナを設置してそこから影響する各家庭に繋ぎこむとなると、配信ケーブルの経年劣化時の交換費用は、管理組合が負担することになる。(電柱利用代、ケーブル敷設等で更新タイミングで数百万かかる。)
 
以外に金がかかる要素はたくさんあったりする。

■住民の見識の高さ次第で管理組合の質が決まる。
 
持ち回りで必ずやることになる管理組合の理事。マンションである限り避けて通れない道。で、住民が価値を下げないためにといろいろと考えてくれる人が多いほど良い方向に進む。ただ、熱心かどうかは買うとき選べないから、これは運次第。でも、マンションはいろんな問題が出てきてその都度、理事会等で検討していく訳ですが、しっかり検討してくれる人が少ないと先を見据えた対策をせず、その場取り繕う対処してしまい悪い方向に進んでしまうケースもあります。
 
やっかいなのが総会決議が不要で決められる議案もあるので、その時の理事会の質で左右される。また総会議案でも事前に十分調べず、管理会社や提案企業の言葉を鵜呑みにしてそのまま提案し、かつ住民側も無関心だといくら一部の理解している人が反対意見を述べても多数決で悪い方向に進むケースも。

※総会時の出欠に、理事に委任と書かれているものは要注意ですね。欠席者が反対意見があっても欠席=理事長支持になるので、みんな通過してしまう。最低でも賛成・反対を書かせるようにしないと・・・
管理会社が居ますので暴走することはないにせよ、集めた予算をムダなく使う、住みやすいルール作りを作るのは理事会と住民の意識次第。なかなか難しい部分ですね。
 
■最後に
 
負担額はさておき、とりあえず人任せにできて、そこそこの仕上がりにはなるのはマンションのよさかもしれませんね。でも意識が高い人、ある程度精通している人だと意に沿わない進め方になり、自分の出資金がムダに使われることに苛立ちを覚えたりとかするかもしれません。
戸建てはそれを自分でやらないといけないし、単体だからボリュームディスカウント出来ないなど制約もありますが、その人次第で良いものし続けることは可能。
一長一短ですね。