中島愛さん活動休止と今の声優業界について思うこと(戯言)

先日、まめぐさんこと中島愛さんの音楽活動休止が発表された。

プレスリリースを見た上で要約すると以下。
・本人名義での音楽活動を無期限休止。
・理由は「ニュートラルな状態でこれからの未来をもう一度見つめ直したい」という思いから。
・現時点で決定している声優活動については予定通り継続。

巷では音楽活動だけで声優は続ける?とか移籍して違う名前で・・とか引退? などなど。人それぞれですが、現時点で2014年の夏アニメ(7月期)は決まっていないだろうから、2014年3月までにオファーがなければ原則はそのまま引退って感じがします。
そもそも休止理由が今後の活動方針の違いから…。「ニュートラルな状態でこれからの未来をもう一度見つめ直したいとの本人の強い意向」ですからね。
まめぐさんは比較的、音楽活動に寄せていたイメージがあって、そんな声優さんの中でもRasmusFaber、大江千里さんのコラボや曲提供受けたりといろいろ恵まれていたと思うのですが、まさかそれが嫌だったのかな?それとも実は声優本業志望だけど音楽路線にさせられていた?ならば今からでも…。正直本当の理由など分かりませんが、本人と事務所の間で売り出し方で納得できない何かがあったんでしょうね。

個人的見解としては、たくさんいる中で声優としてはメインどころではないけど細々ながらも長くやって行かれるポジションを確保できていたと思うのですがね。勿体無い感じもします。
マクロスFのランカ・リー役として脚光を浴びましたが、個人的にはたまゆら関連曲などもなかなか良くて先日2期が終わったばかりですが、いずれくる3期でも歌ってくれるものとばかり思っていたから残念。作詞者別だけど「ありがとう」なんかは作品のためでもあるけど、自身の活動を意識しファンに対する感謝も込められているのでは?と思ってみたり。公のライブイベントが残り少なくなってしまった中で、11月の広島・竹原でのたまゆらイベントで生で聴けたことは今となっては貴重な感じに。集大成でもある3月の最終ライブも絶対行きたいところ。
本当に残念。

そんな衝撃的な発表や最近のいろいろなイベント等を見て、ふといろいろ業界のことを考えてみてしまったのですが、気がつけば声優さんが増えましたね。無尽蔵すぎる。
アイマスだけ見たってメインの13名にモバマス、グリマス。それぞれに声優さんが付いていたりしますからね。もうAKB一派と張り合えるだろって。(増やしすぎ)

当然いきなり増える訳も無く90年代の第三次声優ブーム。2000年後半の第四次声優ブームでアイドル化どんどん進み、それを見てきた子達が徐々に声優という職業に目を向け始めて、仕事として目指す・・・と。まぁなるべくしてなった状況だったりします。とは言えこの数の多さは既にテレビ枠では相変わらずな話ですが、こちらの業界でも無尽蔵に増えていくと出れる作品も少なくて、収入成り立たない人もたくさん出てきそう…。
(もはや新人・若手の数は多く芸人並み。ちゃんみお日記のように掛け持ちでブラックパイナップルwのコンビニでひたすら仕事なんてことになるんですよね。とは言えあちらは単純作業故の賃金の安さへの許容と外国人との戦いか。どんな業界もお仕事獲得は大変です。)

正直、最近はイベントも増えましたしね。個としてのイベントは少なくけど声優全体で見ると、土日あたりは複数アーティストがそれぞれイベントとか開いていて、ファンの中には掛け持ちされている人もいますし・・・。彼女達にとって物販は大事な収入源。一生懸命アレコレ作って販売し利益を得る。彼女達は凄いと思います。でも、少なくとも以前まではここまで物販に熱を入れなくてもどうにかなっていた部分もありましたから。

事務所側は所属アーティストの出演料よりも手堅く養成ビジネスで儲ける方向だろうから事務所はたくさん人を受け入れて育てるけど、卒業から先の受け皿が少ない。(有名な方による寡占化もあるし)
パソコン普及途上時にコレ受けると内職できて大儲けという触れ込みで獲得集めて実際は仕事を1-2件出す以外は仕事が来ないという詐欺まがいなアレもあったけど、それと比較しちゃいけないけど何処か通ずる部分もあって・・・。一先ず数年程度は作品に出れるように事務所も頑張るんだろけど、そこから先は実力と言う言葉でぶった斬る。実力、運。確かにその一面もあるけど、ご都合よく使われてしまっている感じも。いやね、普通に会社勤めしているケースでも同じだけど仕事っていきなり出来る訳ではない。もちろん得意不得意の差で慣れる時間差はあるけどやっぱりいろいろ経験することで身に付くモノも多い。それは、この仕事も同じだと思っていて、ある程度経験積むことで成長、進化していく部分があるから多少なりとも一定期間は雛にいろいろ教える親鳥のように、技術教えつつ、餌を与えてあげる必要はあるんだと思うのだが、最近はその餌を代わりに与える時間が短い感じも。(普通の社会でも新人を育てる中年世代がリストラ等で少なくなって教育担当が減り、新人世代に十分経験積ませることなく現場に出すもののいろいろ失敗とか・・って話もありますね)

この業界まで同じような感じに見えてしまうのですが、これには凄く残念かな。大事に育てたら?とね。志望者も多いし営利企業だから・・・っていうのも分かるから門を閉めるなとまでは言わないけど、セーブしたら?と。せっかく夢を持ち来たけど食ってかれなくて挫折。そのうちこの職種にはやって行けないなんて話も広まり人気なくなって…。本当に必要な時に成り手がなくてなんて本末転倒。

えっ?ボカロがもっと進化してそのうち人はもっと減るのでは?。オイオイ衰退化が進み輸入依存な1次産業のようになってどうするよってね。でもね、声優は基本技術職ではありますが、どんな技術でも進化っていうのはあって長いスパンで見たら簡単に出来るようになってしまう。技術進化等で簡単な仕事になってしまうと、それはいずれ置き換えが入る(製造では後進国だったけど、この業界では新たに生まれる新人達、もしくはボカロか?)。営利企業は収益あってなんぼ。だから安くて技術が維持されるなら遠慮なく変える。だから労働者は常に技術を磨き、その領域で確固たる地位を持つか別領域のスキルも持ち付加価値つけるか、ポジションを変えて必要がある。正直その領域に残るのは一握り。ダメなら別の領域に変えて再度ポジション確保するか…。まぁ、それ自体はどんな業界でも言える話だから特別騒ぐほどでも無いんだけど、ちょっと気になっているのは放り出された後の子達の行く末。
最近の社会は職歴経験ないと雇わない会社が増えているので、もしも離脱するならばそれは相当なハードルになるってこと。
昔だって30歳ぐらいから異職種での転職がキビしくなり始め、35歳ぐらいになればその職種でほぼ固定化されてしまう(もちろんスキルあれば別ですよ)
今もその傾向はしっかり残っていたりする。

仮に放り出された時、彼女たちが持っているスキルは普通の業務では通用しないため人事の人から見れば若ければまだどうにか。しかし年齢によっては・・・・。きっと今が無尽蔵に出てきている時期、人は必ず年老いますから、あと数年すればこんな話も顕在化するかもしれませんね。なんか世知辛いですな。

■生き残るには実力+事務所パワー&ファンパワー?

こんだけたくさん出てくると、我々コンテンツの消費者?番組の視聴者?にとっては、好みの子の1人や2人出てくるものです。
我々が何処まで関心を持ち続けられるか?という問題もありますが、少なくとも関心がある間はその子が長く活躍して欲しいと思うことも。しかし、お仕事には洋画の吹き替え、ナレーション、アニメ番組などそれなりにあるものの、普通のお仕事に比べれば与えられる席はさぼと多くはならないので、必ずあぶれる人が出てくる。あぶれないようにするには、本人の実力(それは技術や人を惹きつける人間性など含む)があった上で、その人の活動・振る舞いによってファンをどれだけ魅了するか、さらには事務所パワーとか(あえて悪い言い方をすればあまりフェアじゃない力による推し)になるんでしょうね。
 
 ※ちなみに、事務所パワーもその人の力の一つ(運の良さ)ですよ。何処の事務所が良いか見極めて入ったならそれは先見の明ありかな。コネ入社を悪く言う人もいますが、それ自体は人脈とかによるものなのでこれも実力。問題はその人が入った後で立派な働きができるかどうか。なんか日テレさん所属の水道業兼業の大物芸能人さんの息子さんは・・・・ですが。(ただコネ組みって大変なんですよね。後ろの力次第では多少なりとも甘やかす、本人がそんなこと嫌い厳しく対応していれば良いけど、それで良いと思ったらズルズル・・・。本人の意思・行動が普通以上に重要視されますね。)

ただ、なんとなくだけど最近ファン側にも若干主導権を委ねられている感じはしますね。AKBの例なんか最たるもので、人気投票で上位の子にはtv活動とか歌わせてもらえるとか。故に自分にとって実力的に良い。何年も業界に残してあげたいと思う子が出たらファンが支援って話になってきそう。とりあえずイベントには必ず参加するとか、フラスタ出してみるとか。おっと、コレ。もうキャバクラの発想ですよね。その子を月間売り上げトップにするために、意識して欲しいから高価なプレゼント上げるとか。つまるところAKBビジネスは、まさにこの心理を上手い具合に取り入れてますものね。(秋元さんもかつてはキャバ勤務されていましたしね。)
最近の子はキャバとか行く機会も少ないし、貢ぐことも無いだろうけどアイドル・声優に対して貢いでる。まぁ形が変わっただけですな。まんまと乗せられていることは分かっているが、そんなことが容認された時代になってしまった以上、ファン側も考えて行動しないと…って感じもします。(結局、欲望系産業やその要素取り入れると売れちゃうのは・・・。)

事務所パワーっていうのもあるけど、ただ可愛いからで実力伴わなければある日を境に消えていくし、実力あっても人気がそこそこなければこりゃまた消えていく。
その子の持つ何かしらの実力がまず先とは言え、ファンの応援。この両方がなければ難しい感じも。普通に社会に出て仕事して・・・と比較したら結構な労力ですよね。普通なら、その職場の人と仲良くやるぐらいで成立するんだから。
そこは芸能人同様なんらかの一芸を持っているってことなんでしょうね。

グダグタ感ありますが、いろいろ大変な環境になりつつある業界に少し不安に感じてしまっているヲタの戯言でした。

ちなみに、タイミングよくSMAPの中居さんが番組でこんな発言したってニュース記事が。
実力だのファンだの言いましたが、ぶっちゃけ最後の決め手は、事務所パワーってことですかね。(そもそもジャニーズはイケメンの類の集団ですから、既に実力の1つは持っているからこそか)
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チケット売れず、客席ガラガラでも紅白出場 SMAP中居「ジャニーズって会社でかい」
http://www.j-cast.com/2013/12/07190666.html?p=all

中居さんが「下積み」時代のことを明かしたのは、「ナカイの窓」(日本テレビ系)でのことだ。
2013年11月28日の放送では、お笑いコンビ「アンジャッシュ」の渡部建さんからの
「イベントでお客さん集まんなかったときなかったんですか」という質問をきっかけに
デビュー時のことを語り始めた。
「デパートの屋上みたいなとこで、抱き合わせみたいにアンパンマンショーの次にSMAP」
渡部さんから「それを下積みっていうんですよ」と指摘されたが、「いや全然何も思って
ないのよ。俺なんか昔はこんなことやってて苦労したねってのは、たぶんSMAPで誰も
思ってない」と笑いながら話した。

当時のことは、番組内で語られたライブのエピソードからもうかがえる。名古屋の
レインボーホール(現:日本ガイシ スポーツプラザ)でライブをした際、幕が
上がると「アリーナの半分しか埋まってない」状態だったという。
「これドッキリだと思いながら歌ってても、なかなか夏木ゆたかさんが出てこない」
ドッキリ番組と勘違いするほどの客入りが少なく、「何かのミスかなと思ったけど
単にチケットが売れなかった」。

チケットが売れなくても「それでも紅白に出てるし、環境はいいのよやっぱり。
歌番組も出れるし、大物の人とも絡めるし」と事務所の「環境の良さ」を語り
「ジャニーズって会社でかい」と強調した。
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