JAL、カード子会社の売却を延期

有利子負債の削減を急ぐJALが、売ろうとしていたJALカード。
昨年から入札が行われ、クレディセゾンや東京三菱UFJなどが名乗りをあげ
交渉が行われていたが、ここにきて売却が延期されることになった。
先日、1500億円の調達の見込みが立ち、いまいま資金が不要というのもあるだろうが
なによりJALカードは、航空券の決済等でよく使われており本業との関連性が高い
ということで、まだ手放したくないという気持ちもあるようだ。
JALカードのユーザーとしては、東京三菱UFJならまだしも、どこぞの会社に売却される
よりは残ってくれたほうがマシというのもあるが、下手に延期し、再度売りに出したときに
イマより価値が下回ってしまい、後で売っとけば良かった!となったりしないだろうか
といらぬことを考えてしまう。まぁ、そもそも売却されないことが、ありがたいのだが。。
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JAL、カード子会社の売却を08年度以降に延期=関係筋
2月21日19時9分配信 ロイター
[東京 21日 ロイター] 日本航空(JAL)<9205.T>は21日、カード子会社
であるJALカード(東京都品川区)の株式売却を2008年度以降に延期する方針
を固めたことが明らかになった。関係筋がロイターに語った。本業での業績回復
や資本増強にめどがついたことなどを受け、売却後の提携効果を慎重に判断する
ことにした。
 JALは、JALカード売却で得る資金を有利子負債の返済や、燃費に優れる航空機
の導入、財務体質の改善などに充てる方向で、07年度中に株式売却の契約を締結
すべく昨年秋から売却先候補と交渉を進めていた。三菱東京UFJ銀行などを軸に
売却先候補を絞り込んで交渉を進めているが、まだ最終決定に至っていない。
 一方、国際線での客足の戻りやリストラ効果などで07年4─12月期の営業損益が
黒字に転換するなど、業績は回復基調にある。主力行を中心に最大1500億円規模
の資本増強にもめどがついた。このため、本業である航空事業との連携など
JALカード株式売却後の提携効果をより重視することにした。
最終更新:2月21日19時9分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080221-00000444-reu-bus_all
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りそなクラブ、りそなポイントバンク 条件見直しで大幅改悪へ

クレジットカード会社を中心にポイントサービスの条件が見直されている。
大半がよくなるどころか悪くなるものばかりで、告知があるたびごとにネットでは改悪だ!
と言われていたりする。そんななか、りそな銀行、埼玉りそな銀行がりそなポイント
りそなポイントバンクの条件を改定。ポイントならびに優待サービスを大幅改悪
することになった。

 ちなみに、イマまで提供されていた特典は以下。

 りそなポイントバンク (※ここでは、特典内容のみ)

       取引条件に応じてステージ分けし、各ステージに応じて様々な優待を提供するサービス

・コンビニATM利用手数料のキャッシュバック
・他行ATM利用手数料のキャッシュバック
・りそな銀行・埼玉りそな銀行・コンビニATMでのカード振込手数料のキャッシュバック
・りそなダイレクト・テレフォンバンキングサービス 振込手数料 1件100円キャッシュバック
・ 自動送金サービス振込手数料 1件52円割引
・スーパー定期(300)・満期F(フリー) 優遇利率の適用
・ 投資信託購入手数料 購入手数料の5%キャッシュバック

    ・ マイアカウント手数料 無料
    ・ 貸金庫割引
    ・ クイックカードローン/カードローン(無担保型) 金利優遇
    ・ マイカーローン/教育ローン(無担保型)等 金利優遇
    ・ りそなダイレクトあんしん保険   
     
    resona_point2007.jpg

 りそなクラブポイント

       取引条件によって決まったステージに応じてポイントを付与するサービス

howto_img01.gif

 今回の改訂では、これらがすべて見直されることになり、りそなポイントバンクについては

 完全廃止となった。クラブポイントについては、ポイントバンクが廃止されたことに伴い

 ステージ制がなくなり、取引内容に応じてポイント加算へ変更、またポイント加算数が

 大幅減となった。

 

 ここで驚きなのが、りそなポイントバンクの廃止。

 見てのとおり取引条件に応じて様々な優待を提供するサービスであり、他社への乗り換え等を

 抑制させる解約阻止ならびに顧客満足度向上を目的としたもの。みずほ、東京三菱UFJ

 三井住友銀行等でも、今でも普通に行われているサービスである。
 そんな、他社がいまだ力を入れている部分において、自ら進んで改悪したのはいささか驚きで

 ある。

 

 ネットでは、この件のことを取り上げている人は多く。なかには、今後資金移動する人が増える

 のではないかと言われている人もいるが、かくいう私もすべて移動することにした。

 

 さて、この件もそうだし、三井住友カードのEdy、Suicaチャージへのポイント付加終了等も

 そうだが、企業側はユーザーの行動についていささか読み間違っているようにも思える。

 おそらく一度取り込んでしまえば、多少サービスを悪くしても影響はないと思っているのかも

 しれないが、それはあくまで今回止めようとしているサービス以上に、他のサービス等に

 魅力がある場合ぐらい。逆に止めようとしているサービスがユーザーにとって魅力的なもので

 あった場合は、企業が思っている以上に、ユーザーは敏感、より機敏であり、流動しやすい

 ものである。

 

 たとえば、今回のりそな銀行を例にすると、もし他の銀行に行こうとするならば、口座を作り

 引き落としの変更をして、仮に住宅ローン等を組んでいれば借り換え手続きして・・・・となる。

 正直、住宅ローンについてはおいそれと借り換えはしにくいが、それ以外においては

 いまやATMにあるメールオーダーやネットで手続きできてしまうものにばかりである。

 さらに公共料金系もカードで支払いができる今、銀行にあえて引き落としさせる必要性も

 低くなり、人によってはホントに簡単に完了してしまうのである。

 また、住宅ローンについては、保障料を無料にしたり、金利がかなりに低めになるなど

 各社競争合戦中であり、条件さえあれば別に乗り換え事態も決して難しくないし

 仮に難しい人でも銀行はローンを借りるときこそ、自分たちの銀行に取引を集約してと

 指定されたりするものの、一度移動したことが確認されれば、その後の何年先までずっと

 利用状況のチェックしたりはしない。

 逆に、金銭管理がしっかりしている人なら、給与やその他支払いは他行に移して優待条件を

 勝ち取ってしまい、ローンの支払いだけは今までの銀行口座に振込みしてしまう。もちろん

 その振込みは優待でほとんどタダな状況であれば、もう痛くもかゆくもないのである。

 

 そう考えると、必ずしも乗り換えしないだろうという安易な予測は以外に脆かったりする。

 そもそも、ポイント等でユーザーをひきつけるというのは企業側が行った手法だが、ユーザーは

 このうまみを十分理解してしまった。広く認知される前ならまだしも、誰もがこれだけ巷にポイント

 が普及し、認知されてしまった段階では、ただユーザーからの評価を落とすだけである。

 企業側の業績等で行き詰まり、改悪せざる得ないケースもあるだろうが、よほとのことが

 ない限り、ここにメスを入れるのはそれなりの影響があることを十分認識しておく必要がある

 と思う。端的に言ってしまえば、明確に時限を定めたものならまだしも、曖昧に時限的に

 やろうと考えているぐらいならやらないほうがマシなのである。