子供の宿題を金払って大人にやらせる時代に

あきれてものが言えない。これに尽きたりする。
いったい、親は何考えているんでしょうかね。
大人になれば、期限付きの仕事なんて山ほどあるわけで、宿題だって
そんなことに慣れさせるための訓練もかねている。
しかし、こんなことしてしまうと子供は甘え、頼ってしまう。
正直、子供が自ら計画的に宿題を済ますなんでいうのは、一部のしっかり
とした子ぐらいで、大半が親にせかされながら、嫌々ながらもこなしていくのが大半だろう。
逆に言えば、子供はその後なにか起きるかなんて理解していないから
なにしないわけで、大人はそれを経験しているからこそ口うるさく言い続ける
(子供にとってはうるさいけど、大人になるとその気持ちがわかる)
ならば、今回のケースだって口うるさくいい続け、また時には怒って遊びに行かせない
とかすれば良いと思うのだが、おそらく子供の自主性とか言って、そんなことすらして
いないのだろうと思う。
管理をしっかりしないから、なにもしないまま時を過ごさせ、直前になって慌てる
そこで、あるべき姿で対応すれば良いが、金で解決しようとしてしまう。
その姿を見た子供はさらに甘える。やらなくても助けてもらえると・・・・。
そして、いつしか自分で解決することを忘れ常に他人任せな人になり
大人になったら使えない人というレッテルを貼られる。
(いや、みんなそんな子になったら、レッテルは貼られないが
社会全体のレベルが下がる。そして個人ではなく世界単位でレッテルがはられる)
そうそう、モンスターペアレントな実例の中で、塾の宿題が多いから学校の宿題が
出来ない。宿題なんか出すな。なんて言ってきたケースがあったようだが、こんな
ケースの人も代行業者に頼むのだろうか・・・。
塾のほうが難しいなら学校の方が簡単で出来ない筈がないし、片方できて片方できない
状態なら、結局大人になったら仕事も中途半端な人にしかならないだろう。
そういう意味では、その場しのぎの良かれとしたことは、最後に役立つとは限らない
ということ。そして、そんな親が育てた子はさらに可笑しくなり。より社会がすさむという
こと。普通わかることだと思うのですが、なぜかわからない人が多いのが不思議で
しょうがない
今でもおかしな状況だと感じてますが、10年後どの程度まで悪化するのでしょうか・・・。
————————————————————————–
親も子供も宿題丸投げ いま代行業者繁盛
9月1日18時36分配信 産経新聞
 ■読書感想文2万円、工作5万円
 「読書感想文」から「自由研究」まで、夏休みの宿題を片づける
「宿題代行業者」が登場し、賛否を呼んでいる。メールなどで届いた依頼に
アルバイトの学生らが有料で応える。多くの小中学校で夏休み最後となる
今週末は“駆け込み客”が殺到しているというが、「家庭学習の習慣を身に
つけるという本来の趣旨に反している」と、教育関係者は批判的だ。
                   ◇
 インターネット上で宿題代行サイトを主宰するのは大阪市内の20代の男性。
このサイトには東大や京大、阪大、関関同立など全国の有名大学生らが多数
登録している。
 算数の文章問題は1問500円、読書感想文は2万円で引き受けるほか
大学生のリポート(2万円~)や卒業論文(30万円程度)まで幅広く手がけている。
 そのほか、夏休みの宿題の定番である工作(5万円)や自由研究(2万円)など
も請け負っており、これまで実際に「アリの研究」や「河川敷の水質調査」などを
提供したという。
 依頼は主に親からで、「子供の宿題が期限に間に合わないから」という理由が
ほとんど。中には小学生本人から注文が来たこともあるという。メールやFAXで
受けた依頼を、業者を介して登録学生に発注。高額バイトとして一部の学生に
人気があり、中には月20万円以上稼ぐ学生もいるという。
 夏休みには問い合わせが通常の約3倍になるといい、今年はこれまでに
小学生の夏休みの宿題だけで約40件の注文があったという。代行業者は
「夏休みが終わる今週末は全国からの駆け込み客が増えている」と話す。
 こうした状況に文部科学省は「家庭学習の習慣を身につけるのが宿題の
本来のねらい。その趣旨からも、宿題を丸投げするのはおかしい」。大阪府
教育委員会も「宿題をお金で解決するという保護者の考えが気になる。それを
ビジネスにしてしまう業者もどうか。子供の成長を一番に考えればゆゆしき
事態だ」と異議を唱える。
 一方、代行業者は「読書感想文などは、あくまで参考用に渡しており、そのまま
提出することは禁止している」というが、実際は目が届かないのが現状だ。
 インターネット上では、ほかにも大学生の卒業論文を代行する業者が増えており
韓国では500サイト以上が乱立。すでに出来上がっている論文などを提供する
サイトもあり、日本よりも一足早く問題になっているという。
 三重大学の奥村晴彦教授(情報教育)は「宿題や課題は結果より努力した跡
が大切。お金で買ったものでは意味がない。保護者や業者も『何でも金で解決
できる』という考え方を子供の心に植え付けるのは良くない」と話している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070901-00000917-san-soci