未だに生活様式変化できない人たちの感染者増加と度重なる緊急事態宣言から思うこと

緊急事態宣言が発令されてから未だ一向に解除されない。街から人が減ることはなく、感染者数はどんどん増え、対象エリアもどんどん拡大している。医療機関のキャパはオーバーし入院できない人も増えるなど医療崩壊に。しかしそれでも街から人は減らない。さも政府や自治体の対応が悪いと批判している人もいる。こんな状況になったことは本当に政府や自治体が悪いのだろうか・・・。今日はおもったことを書き綴ってみたい 

■なぜ感染してしまうのか?

そもそも、なぜ人は新型コロナウイルスに感染してしまうのだろうか。コロナウイルスの感染ルートは、飛沫感染(感染者から発せられた飛沫を直接貰い受ける。もしくは微粒子レベルの飛沫が空間内を漂い貰い受ける)と(飛沫に触れてしまい、触れた手を目・鼻・口など自身の粘膜につけてしまう)接触感染の2ルートのみである。デルタ株(δ株)が感染力が増しても、基本は変わらない。だから何かに触った後は「手洗い」をすべきと言われ、(自分が飛沫を飛ばさないように・そして精度は下がるけど感染者から飛沫を貰い受けないようにするために)マスク着用。かつマスク着用時は鼻までしっかり覆え。微粒子レベルで(不織布より)隙間が多く、自身からの飛沫が出ていく・他人の飛沫の吸い込むリスクが高いウレタンマスクは使ってはならないと言われているのは、もう言わなくても判っていることだと思う。その上で、人混みが多い場所、空気の入れ替えが不十分な密閉空間などは避けろと言われている。

コロナが世間を震撼とさせてから1年半以上経過、しかも毎日報道されていて聴かない日は無い。対策方法なんて耳がタコになるぐらい聞いてきている。それなのに感染者が増えているということは、これらを守っていないタイミングがあって、そのタイミングに(運が悪く)感染者がいたということにほかならない。つまり、感染者は自ら隙を作っているということになる。

友達や職場仲間と昼飯一緒に行って、しゃべりながら食べてませんか?

外だから大丈夫とか安心して、複数人で飲んだり・食べたり・会話したりしてませんか?

会社の自席周辺でマスク外していたり、休憩室で会話したりしてませんか?

電車内とかでつり革触った手でスマホいじったり、目かいたり、髪触ったりとかしてませんか?

自分自身や自分の周りにいる人ウレタンマスク使っている人いませんか?

(移動中など)スマホ操作や音楽視聴に夢中で、自分の周りでくしゃみしていた人に気が付かないケースはありませんか?(δ株の感染力アップでこれするリスクあります。離れましょう)

こういうことを見過ごす方々が感染していくのです。

■政府や自治体は本当に何もしていないのか?

感染者が雪だるま式に増え、医療機関はひっ迫。とうとう入院施設は満床。それでも感染者は増え続け症状が重い人ですら入院できない状況について、よくワイドショーでは、政府や自治体の対応が不十分と批判している。彼らの言い分は、どんな状況であっても全員入院できて適切な治療を受けられるようにすべきということなんだけど、実際問題、厚生労働省などが発表されている病床推移を見てみると、昨年度3000床が6600床と2倍に拡大している。またホテル療養なども加えれば昨年度よりは確実に増えている。もちろん、この数が5倍、10倍と増えていかないことにもどかしさはあるものの、残念ながら病床を増やすことが簡単なことではなく、場所、設備、医師・看護婦の3つすべて確保できなければ増やすことはできない。批判している方々の多くは、この問題点を真剣に考えることなく批判していることが多い。

【補足: なぜ 場所、設備、医師・看護婦の3つ の課題は解決しないのか】

よく批判している人は、この3つの確保の難しさを理解していない人が多いのだが、改めてよく考えて欲しい。①場所: ホテルや体育館など場所を確保が遅いこと批判している人の多くは、その場所の確保の大変さを理解できていないことが多い。例えば少し前にホテルを一棟借りしろと言われていたが、どこでも借りれば良いものではない。まず希望する施設の広さにマッチする場所があるか。あったとしても残念ながら強制接収するような法令はない。よって相手と交渉し合意しなければならない。貸す側だって1年先ぐらいまで予約受付しているケースもあり既に予約済みのお客さんがいたりする。一棟借りする場合は予約済みのお客様への断りだって必要になる。それ以外にも考慮するべきことはたくさんある。それらがすべて整って初めて借りられることになる。これを何か所も作ることは簡単なことではないだろう。②設備: ホテルでも体育館でも仮に借りられたとしたら、今度は医療機器類の用意が必要になる。どんなものを用意するかは用途によるが、残念ながら医療機器は国内はやおろか世界中で引く手あまた。コロナは日本の一部地域だけで起きているのではない、世界中で起きている。みんな必要なものは同じ。だから需要も集中する。すぐオーダーしてすぐ来るなんてことは在庫がたんまりある時以外は早々ない。最近は、余剰在庫を持たない企業は多く注文を受けてから、部品調達したり、組み立てしたりする。挙句部品や組み立て工場が海外だったりすると、持ってくるのに時間がかかる。正直注文して数か月なんて普通にあり得ることなのである。③医師・看護師: 場所と設備が整っても今度は医師や看護婦の人員が足りない。今頑張っている医師を別の施設に異動させたら元々の対応件数が落ちるだけ。なのでコロナに従事していない医師・看護婦を連れてくるしかないのだが、残念ながら免許があればだれでも良い病気ではなく、経験がないとダメなのである。専門外の方や内科等でも普段コロナに関わっていない医師や看護婦は知識が乏しい。そんな方々がいきなり最前線に立つものなら看病時に感染してしまったり、患者の急変時に適切に対応ができないことも出てくる。だから出来る人になってから送り込むしかないのだが、そもそもとして現時点でコロナに関わっていない医師や看護婦ってどんな人なんだ?と考えてたら専門外の人か、足を洗った人か子育て等でお休み中の方。コロナが怖くて関わりたくないと思っている方々。そんな方々がすんなり手を挙げてくれるか?と言えばおそらく手をあげないだろう。正直、金を積めば解決する問題でもない。

ちょっと考えたらこれだけ課題が出てくる。それだけ簡単に増やすことは容易ではないということで、むしろこの一年で病床が2倍にしたり、ホテルを療養施設にしたことだって相当な苦労と努力の結果である。我々はこの事実をしっかり理解すべきである。

また今最前線で頑張ってくださっている医療従事者への感謝とその方々への配慮のためにも我々は感染しないように頑張るべき。みんな文句言いながらも感染者の命を救おうとしている。本来なら休みが取れてしかるべきだよ。労働基準法の規定オーバーしている方も多くて体割れる寸前の方々だっているはず。それでも頑張ってくれている。その方々をこれ以上負担かけるようなことはしてはならない

■本当の問題点は「我々国民」にある?

冒頭の話に戻るが、なぜ感染者が増えるのだろうか。結局は国民一人一人の隙の甘さである。では、なぜその甘さはなんで出るのだろうか。

正直感染者に根掘り葉掘り聞いてみたいが、もはや感染者虐めと言われかねないので残念ながら聞くことはできない。しかしおおよそ想像はつき、⓪今まで出来ていたことができなくなりストレスが溜まったところで、①ちょっとぐらいやりたいという衝動に駆られる。②一回やった程度で感染しないだろうという甘え ③今まで感染してこなかったことによる自分の感染予防対策が万全という思い込みと過信 があるからなんだろうと思う。あと付け加えるならば④他人がやってるから自分も・・・の同調圧力 とか。残念ながらこの甘えに負けた人の中から、実際に感染者が生まれていて、特にデルタ株(δ株)の感染力アップでその発生率は従来株(武漢株)やアルファ株(イギリス株)より格段に感染者を増やしている。この甘さに負けている人の多くは、重要なことを忘れていることがある。(思っていてもそれを考慮できていない)

■人間も進化するなら、ウイルスも進化する

衝動に駆られる気持ちはよく判る。実際やったら必ずなる訳じゃないから大丈夫だろうと思いたくなる。しかし前述の⓪~④の中で、一番間違った判断していけない点があった。それは③の今までの対策が万全という思い込み・過信である。この方々はそう思った背景・経緯として致命的な判断ミスを犯していてそれは「ウイルスは常に進化している」を忘れている・軽視していること。ウイルスは別に同じことしかできない低レベルな存在ではない。もちろん人間や動物と比べたらできることは限られるだろう。でも彼らも生きている。彼らは生きるために変わろうとする。そう進化しようとしているのである。しかし、一部のマスコミや医療従事者がイギリス株など変異株が出てきた際の説明では「コピーミスによって発生する。変異株は(従来株より)弱体化する傾向」と言っていた。

医学的にはそうなのかもしれないが、正直、「コピーミス」という単語はウイルスを馬鹿にする、ウイルスを軽く見ているなというのが私の本音で、確かに我々から見たとき、細胞やウイルスは同じものを増殖しようとする。その中にちょっと違うものが出てくるからコピーミスとも言える。また細胞やウイルスには脳や意思を持つ能力はないとも言われている。でも本当に意思がないのかは正直判らない。ただ種を残し生き続けるために増殖するという行動も意思の一つだと思うし、その中に変わろうとするものがいてもおかしくない。結果として変異株として進化したものが生まれる訳だし、コピーミス=劣化的とも言え弱いものが作られがちな発想しがちだが、逆に弱みを改善してしまいより強い存在に進化するものだって出てくる。そして現実に今、世界はデルタ株の脅威に脅かされているし、感染者がたくさん出るということはまた変異が生まれる機会が増えるということ。そうウイルスがさらに進化するタイミングを我々人間は自ら提供してあげている状況とも言える。正直マスコミや医療従事者は、「変異=進化する」を強調するべきだった。

この部分こそが、甘えを生みやすい部分なのかなと思っていたりする。もしこれが最初から変異すればより強毒化すると可能性高いと国民に刷り込まれていたら・・・、自分に甘い人はたくさんいるからゼロにはならないけど、今まで出来ていたから今も大丈夫なんて思う人はもっと減ったと思う。

■感染者が減り、ウイルスを根絶しない限り、元の生活には戻れない

日本だけでなく世界中で感染者が増えるだけ、ウイルスは進化し続けるチャンスがある。だから我々は感染者を無くす努力が必要となる。無くす努力の中には、ワクチン開発と接種、そして治療薬の開発も含まれるが、残念ながらワクチンと治療薬ではウイルスは根絶しない。今、話題になっているファイザー・モデルナのデルタ株への発症・重症化予防率やら、ブースター接種なんて話が出てくることから判る通り、ワクチンも治療薬も将来生まれてくる変異まで完璧に対応することはできないということである。完璧に対応できないからこそ、新しいワクチンや治療薬の開発が必要とされ続ける。残念ながらこのワクチンや治療薬が開発されて、国民に浸透するには数年単位と相当時間がかかる。その間に感染者か増え続ければまた変異が生まれ、また対策が必要になる。結局イタチごっこなのである。

だからワクチン・治療薬に期待するのも重要だけど、その前に感染自体を減らさなければならないのである。感染者を減らせれば変異するチャンスも減る。その間に変異に対応したワクチンや治療薬が開発され普及すればやっと根絶できるわけです。なので、根本的にはまずは感染者を増やさないように行動制限したり、店側も対策徹底していくことが重要。

ウイルスが変異する(進化する)チャンスを無くすことが最も重要なことなので、そのためには現在呼びかけられている感染予防対策を国民も、会社も全員徹底していくことが重要である。在宅勤務等で通勤・会社内での密を減らすべきだし、人と話すときはウレタンマスクはやめて不織布マスク着用かつ鼻出しNGの徹底。飯食べるお酒飲むときは黙食。マスク外して会話しない。飲食店等も衝立等用いるとかからはじまり、複数人来店を前提としないように変わっていくべき。

正直、この状況下はまだ数年は継続する。ワクチン打てば感染しないわけではない。あくまで感染し難い、重症化し難い だけで打っても重症化したり死ぬかもしれない。なので対策は継続であり、元の生活には戻ることはない。元の生活に戻れるのは、感染者がゼロになるなど根絶してからでないと戻れない。(たまにマスコミとかが、「ワクチンが一定の人数打ったら集団免疫獲得でコロナ前の生活に完全に戻せる」とか言ってるがあれはウイルスが全く進化しないという前提条件がある時のお話。間違ってほしくないのは「ワクチン打ったら感染しないではウソで、感染はするが咳や熱などが発症し難いだけであること。発症しなくても感染したら飛沫等を通じてウイルスはばら撒かれるため、知らぬ間に誰かに感染させ、感染者が増えれば変異(進化)のチャンスがあり、進化で強毒化すればまた怯えることになるということ」なので、ウイルスを進化させないためにも予防対策等はし続ける必要があり、この予防対策をする行為ということはコロナ前と比べて何割かは制限を受け続けることは覚悟し続けないといけないということ。

その上で個人的に会社経営者に言いたいのは、早く新生活様式に適用したビジネスを始めること。今のままでは始められないなら場所を変える、仕組み整えることをすぐ行うべきだし、変えられないのであれば会社を畳むも含め一旦撤退して、数年後に来るであろう元の生活に戻れるタイミングの再起まで体力を温存しておくことであろうか。決して、もう少し我慢・耐えればもとに戻るとは思ってはいけない。

時代に適用する(変われるもの)だけが生き残り、変われないものは亡ぶ。

今は、ウイルスと人間の戦争。どちらが生存するかの重要局面。もっと危機意識は持つべき。

■緊急事態宣言を守らない人の安易な思考

先ほど、甘さが感染を増やしているということを書かせてもらったら、個人的には日本国民はもう一つ大事なことを軽視していると感じることがある。

なぜ、緊急事態宣言なのに行動自粛しない人がいるんだろうか・・・。

なぜ感染予防対策徹底を呼び掛けているのに、対策しない店やルール守らない店がいるんだろう・・・。

飲食店経営者か視点では休業したら生活できないとか色々理由があるが、それでもルールを守らない人の頭の中には、私ら市民と(日本という)国の立場や関係性を理解できていないという根本的前提が欠如していると思っていたりする。現法律では行動を強制的に制限できる法令はない。あくまでお願いベースだ。強制できないからと言って自由にできるのは権利だと言って好き放題するというのも正直どうかと思っている。

我々が自由にできるのは、誰のおかげなんだろうか・・・。

それは「国」があるおかげ。国が「ルール」を認めているから、我々はその範囲で行動できている。この直近1年で我々は「国」のありがたみを十分知る機会があった。香港そしてアフガニスタンである。

香港は50年間1国2制度で運営されることが決まっていたものの、中国が制度を撤回。自由だったことが制限されるようになり、それに抗う方々は弾圧され、今まさに中国式に変わりつつある。そしてアフガニスタンも、アメリカ軍撤退と共にタリバンがアフガニスタンに侵攻しあっと言う間に全土タリバン配下に。おそらく女性の活躍機会などは確実に制限させていくだろう。何が言いたいかと言えば、我々の権利は国があるから成り立っているというもの。国に抗い国を潰しかねないことをすれば自由も権利なども無くなってしまうということ。

権利を得続けるには我々国民は国を支えなければならない。そのために納税するとか、国の発展に寄与する技術等創り出すとかいろいろやるべきことがあり、それらをやっているからこそ、我々は自由に行動したりすることができる。今、コロナで日本は大変な状況になっている。国としては危機を乗り切るために緊急事態宣言を発令し行動自粛の協力を呼び掛けている時に、法律がないから、金くれないからとかいろいろ詭弁を用いて背く行為を行うことは国や国民の立場や権利を理解していないような気がしてならない。何も協力しないのに権利だけは人一倍じゃどうにもならん。

また、見方によっては今こそ自発的に協力しておく方が良いという見方もある。このままではコロナが落ち着こうが落ち着かなかろうが、今回の事態を議員さんらは見た訳なのでいずれ強権発動ができる法制度制定が本格化するかもしれない(自発的に協力してもらえないなら、否応でもなく守らせると考えが変わる) もしそうなればもっと厳しい世の中になるかもしれない。案外、我々の今の行動は試されているかもしれない(そんなこと起きないと軽く考えない方が良い。実際ここまで重い話じゃなくても、しれっと制度が変わった事例はたくさんあるこは理解すべき。)

首相や議員、自治体長の説明がよくないとかいろいろ不満はあるけど、まずは国、国民、会社、医療などみんなが一丸となってウイルスを根絶する努力を決して怠ってはいけない

■最後に

現在の拡大を食い止めるには、今こそ我々国民の意識を変えなくてはならないと苦言たっぷりのお話をしてきたが、いろいろ辛いしまだ数年は続くけど、弱音吐かずに頑張らない限り、未来はないだろうな・・・という危機感があってこそ。

ぜひ根絶に向けて頑張って欲しいいただきたいと願うばかり。