スカイチームに所属し、昨年には経営破綻となっていたアリタリア航空だが
エールフランスとKLMオランダ航空を持ち株会社して持つエールフランスKLMと
資本提携することになった。
どちらもスカイチーム所属なのでアライアンス勢力図への変化はない。
しかし、燃料費高騰、不況による旅客減、ボーイング、エアバスなど航空機メーカーの
最新機種の納品遅れなど様々なネガティブ要因が多々発生したせいか、一層の経営効率化
を進める必要が出てきており、ブリティッシュ・エアウェイズとカンタス航空との合併交渉検討
など大手企業同士が統合や共同持ち株会社化が今後も進み、異なるアライアンス所属企業
同士だとその勢力図等にも変化が出てくるかもしれない
——————————————————————–
エールフランスKLM、アリタリアを370億円で買収
2009年1月13日10時46分
【ローマ=南島信也】イタリア最大の航空会社アリタリア航空は12日
欧州の航空持ち株会社エールフランスKLMと資本提携することで合意した。
昨年8月に経営破綻(はたん)し、売却先をめぐり迷走したアリタリアは
ようやく新たな民間航空会社として再出発する運びとなった。
イタリアのANSA通信によると、エールフランスはアリタリアの株式25%を
3億1千万ユーロ(約370億円)で取得。将来的に株を買い増し、13年以降は
完全な支配下に置く。今月中に正式調印する。
アリタリアは相次ぐ労使紛争などで経営が悪化し、昨年、原油価格高騰に伴う
コスト高の影響を受けて経営破綻した。「ナショナル・フラッグ・キャリア
(国を代表する航空会社)」の維持に政府がこだわり、国際的な業界再編の波に
乗り遅れたことも背景にある。
昨年3月にはプロディ前政権下でエールフランスによる買収がいったん
決まったが、直後の総選挙で外国企業への売却に反対したベルルスコーニ首相
率いる野党が勝利し、合意は白紙に戻った。その後、エールフランスとドイツ大手
のルフトハンザとの間で資本提携交渉をしていた。
ベルルスコーニ首相は11日、「(ルフトハンザより)エールフランスの申し出の方
が有利なものだった」と語った。ただドル箱のミラノへの路線はルフトハンザ便が
多く、国内では異論もある。新会社の離陸は視界良好とはいえない部分も残っている。
http://www.asahi.com/business/update/0113/TKY200901130093.html
—————————————————————————-