行くなら一緒がおススメ。JAL工場見学(整備場見学)と安全啓発センター(御巣鷹山墜落事故資料展示)へ行ってきた

先ほど、日産自動車の工場見学について投稿したばかりだけど、今度は航空会社の工場見学について投稿。
実は、どちらも過去に行ったことがあるのだが、結構気に入っておりまして再び行ってみることにしました。
ちなみにANAも工場見学をやっています。過去に1度行きましたが、あちらは見学施設が少なく、なにより新整備場駅からすぐのJALに対して、10分程度歩かないといけないのもあるので、なにかとJALがおススメ。

■安全啓発センター(御巣鷹山墜落事故資料展示)
最初に行ってきたのは、安全啓発センター。こちらは1985年5月に発生した日航ジャンボ機の御巣鷹の尾根への墜落事故に関する遺品や資料を展示する施設で、主に社員への安全意識向上に向けた教育施設なのだが、事故の風化を避けるため、また様々な業界でも「安全」というのは必ず考え求められることから企業研修への活用等一般にも広く開放されている。

ここにはJAL123便。事故機(JA8119)の尾翼や圧力隔壁、椅子などの残骸、ボイスレコーダー・フライトレコーダー。さらには亡くなられた方のご親族からお借りしている遺品、遺書などもモノの展示に加え、事故の経緯等が詳細に展示されている。

実はここは旧施設(旧整備場)の時に1回。そして現在(新整備場)の施設に来てから2回ほど来ているが、毎回学ぶことが多い。残念ながら写真撮影等はできないのでお見せすることはできないが、非常にためになるので直接見に行ってほしい。

安全啓発センター(施設案内・申込が可能)

■JAL工場見学(整備場見学)

次に出向いたのはJALの工場見学。JALの今までの歴史が判る資料館見学と飛行機について学ぶ航空教室、そして整備施設の中が見学がセットになったもの。資料館はCAさんの歴代制服、コックピットの模型やシートの展示、それぞれのお仕事がどんなことしているのかが判る展示、そして各年代毎にどんな路線就航したか、時刻表等の販促品展示、CM展開。さらには皇室フライトに関する専用展示として陛下が座られた座席やどこに行った等が判る展示とかなり盛りだくさん。開始後20分の展示見学はあるけど、展示内容がもりだくさんで若干駆け足気味に。開始30分前には入場できるので先に見ておくことをおススメ。

航空教室は、子供向けな部分もあるけど大人も楽しめる内容で、こちらもおススメ。
そして整備施設見学では、改修中の機材を見たり、格納中の機材を写真撮影も可能。また施設から34L滑走路を着陸(もしくは離陸)する飛行機、整備施設前に駐機している機材を間近でみることが可能。こちらもおススメ。

残念ながら写真撮影はできるものの、公開は禁止となっているため載せられないが、私が行った時には特別塗装機である嵐jet(JA751J)が格納されており、掲載期間が終わったそうで嵐が剥がされていく場面を見ることができた(嵐塗装を間近くで見れたことも良かったが、それを剥がす場面に立ち会えたのは最高だった)、また春秋航空の整備委託も受けていたようで施設内で検査を受けている春秋機も拝めたことも良かった。

JAL工場見学~SKY MUSEUM~(案内・申込が可能)

■両方の見学を同日にする場合。

どちらもホームページから予約が可能。午前、午後それぞれにどちらかを入れる形で見学可能です。なお啓発センターは工場見学より1日あたりの見学定員が少ないため、啓発センター側の予約がベースになるかもしれません。また啓発センターは開始10分前から受付ですが、工場見学は前述の展示施設がある関係で30分前から受付可能です。こちらも間違わないように。

8年越しの実現か? 紆余曲折の末、ANAがA380を導入へ(2016/1/1)

日経と言えば政治経済などの記事に重きをおき、ビジネスマンならば結構な人が習慣的に見ていると思うが、違う見方をすれば政治的な意図で使われる媒体だったりもする。ほぼ決定した情報を発表数日前に報道する場合もあれば、感触を確認する、すでに没な話だけどネタとして流すケースも。簡潔に言えば当たるも八卦、当たらずも八卦な媒体なのですが、新年早々飛び出したのが「ANAがA380を導入」という記事。

ANAがA380を導入する?という話は、実は今に始まったことはない。直近では支援することになったスカイマークの騒動の時。スカイマークの債権者から支援者として認めてもらうために、スカイマークが発注したものの完成前にキャンセルし大損を被ったエアバスに対してA380を買っても良いと仄めかし同意を取り付けようとした時。実際はANAと決まったタイミングで撤回。債権者の怒りを買い、新たにデルタを担いだ一派と支援計画決定に向けて一騎打ちすることになった。(このタイミングで最終的にANAはエアバスにA380買うと約束する羽目になった。それが今回の話になる)

と、スカイマーク騒動でA380の話題が出ていたが実際ANAは2008年段階で自ら導入を計画していた

ANA A380導入に向け調整開始 9月までに決定へ

当時の振り返りだが、客単価の高い海外路線を収益の柱にしようと思っていた中で、日本人だけでなく外国人の利用者も増やす、エコノミーよりビジネスシート増やして利益率高めようとしていたので、シンガポール航空含め海外勢数社が導入し”豪華な仕様”で展開すると言っていた故に、他社との競合に勝つためにキャッチアップする思惑もあったようだし、また燃料高騰していた時期で、さらに航空業界のトレンドとして飛行機輸送は昔からの大型機材での大量輸送ではなく小型機多頻度輸送するトレンドになりつつあった頃。いくら燃費の良い小型機でも複数便運航すれば燃料費は大型機1機飛ばすより高くなるため、逆にこのトレンドに反して昔の大型輸送に戻そうと考えた節もある。(特に中小型機による多頻度輸送のトレンドを後押しするためにボーイングは最新鋭B787を開発していたがご存じのとおり何度も遅延していたので、ANAの機材計画=路線展開等とズレが生じはじめていたことも背景にあった。

結果としては、ANAはA380は導入せず、B787ローンチまで待ち続けていたのだがもう少しB787が遅れればA380が導入された可能性もあったかもしれない。

と昔話が膨らんだが、今回の記事は本当?またガセ?どっち?となる訳だが、今回は買うと思う。いや買わざる得ないというのが本音かもしれない。前述したけどスカイマーク支援に対してエアバスにA380を買うと約束してしまっている。さすがに2度もエアバスを裏切るのはなかなか厳しいと思うので何等か機材は買うことは確定。じゃJALみたいに開発中の最新鋭機A350や地方で大活躍のA320にするとか選択肢もある訳だけど機材・路線計画的な観点で見ると成田・羽田を中心とした幹線はこれ以上便を増やせないから中型機材を追加で入れても余剰率が高まる。(A350は国際線でこそ役に立ちそうだけど路線増えなければ追加しても意味ないし、B767からの置き換えとかもあるけど、国内転用するにしたも北陸新幹線開業で小松・富山就航していた中・大型機材は一部別路線転用したりと、やり繰りしている状況。売るにしても機齢古ければ・・・・)
小型機はまだ使い道はありそうだけど地方間輸送として路線拡大させてもあまり需要がないし、近距離国際線もLCCが相次ぎ参入で利益薄くなる一方。またエアバスの視点で見るとA380はあまり買い手がいないので、作ってしまったけどキャンセルされてしまった完成品・製造途中だったA380をどうにか捌く必要がある。当時完成品・製造途中だった機材はおそらく別のカスタマーに相当数値引きして売った可能性はあるけど、もともとの発注数はそのままでさらに追加で買う可能性は低く、もともとの発注数の内数に組み込まれていると思われる・・・。仮にそうだとすると、そのカスタマー向けに製造するために部品発注等は下請けに出していた可能性は高く、キャンセルしていたとしても多少なりとも損害も出ていた可能性もある。(故に新しい客を見つける必要は変わらないのかも) またエアバスは不人気化しつつあるA380の話題作りを欲しているので、導入済みの航空会社の追加よりは新規の航空会社に採用された事実の方がうれしいはず。

長々と書いたが中小型機に振替することは可能性としては低いんだろうと。では何を理由にA380を買うのか?だが、日経さんの記事でも触れられていたがハワイ線の拡充。

ハワイ線は日本人がよく利用するし、JASとの合併までは国際線中心だったJALはこの路線枠を持っていて、今でも多数の便が運航されている。ANAとしては最近JALを抜き首位となったが、ハワイ線でも優位に立ちたい・・・・。なら増便したいが前述の通り成田や羽田発着枠は満杯だし、アメリカ路線はアメリカとの政治交渉も絡んでいて、簡単に便を増やすことはできない。ならば今持っている枠はそのままで輸送数を増やすしかない・・・・。ならばB747導入?という選択肢も出てくるけど性能比較で大幅に差がある訳でもないから、それならばエアバスの顔も立てられるA380を選んだ方がマシとなる訳で消去法的にA380しかないという感じになる。

ちょうど今が両社の思惑としてはちょうど良いタイミングなんだと思う。

ただ、リスクも結構あるなぁと感じる。
ハワイ線って観光路線なので客単価は決して高くはない。ANAとしては輸送できる人数が限られるから増やしたいが先なんだろうけど、購入すると思われるA380に他の欧米路線のようなエコノミーよりもビジネスやファーストクラスの率を増やす展開ができるか?と言えば、難しいかなと思う。おそらくエコノミー率が多くなるのだろうと思うけど、そうすると季節変動やテロとかの騒動で利用者が減ったりすると別路線に転用したくても転用しにくいかな?と思う。結果として空気運ぶだけで利益率が下がるなんてオチにならなければ良いのですが・・・・(まぁビジネスクラスの余剰率高まると上級会員にとってはアップグレードしてもらえる率高まるから、個人的には嬉しいけど)

ともあれ、ANAも馬鹿じゃないからしっかり検討はするだろうけどどうなるのか楽しみ。

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ANA、超大型エアバスA380導入 3機1500億円
2016/1/1 2:00

 ANAホールディングスは欧州エアバス製の超大型機「A380」3機を国内勢で初めて導入する。発注規模は定価ベースで約1500億円。国内線は人口減で頭打ちとなっており、国際線の拡大に向け大型投資に踏み切る。2018年度にハワイ路線などに投入する見込み。1座席当たりの運航コストが低い超大型機の就航により、人気の太平洋路線で運賃競争が激しくなりそうだ。

 A380は総2階建てで500席超の座席設定が可能な世界最大の旅客機。1度に大量の旅客を輸送できるため、競合機に比べ1座席当たりの運航コストが約15%低いとされる。07年にシンガポール航空が世界に先駆けて就航させ、独ルフトハンザ航空やアラブ首長国連邦(UAE)ドバイを拠点とするエミレーツ航空が導入している。

 ANAは14年に国際線の旅客輸送実績で日本航空を抜き、国内首位に立った。ただ首都圏発着のハワイ路線で提供する座席数シェアは約20%。約35%の日航に差をつけられている。日本からハワイへは年間約150万人が訪れ、航空各社の平均搭乗率は80~90%。ANAはハワイ路線の既存機材の2倍超の座席数を設定可能なA380の導入で1便当たりの旅客数を増やし、シェアを高める。

 国内ではスカイマークが11年に6機のA380の購入契約を結んだ。前払い金の支払い遅滞などを理由に14年にエアバスが解約を通知。15年1月にスカイマークが経営破綻する一因にもなった。

 スカイマークには現在、ANAが16.5%を出資し、再生を支援している。15年8月の債権者による投票の際、スカイマークの大口債権者だったエアバスにANA支援案への賛成を求める見返りに、将来的な機材発注の可能性を伝えていた。

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今月末で国内航空会社から完全退役してしまうB747-400を偲び、乗り納めしてきた

以前は、JAL、ANA2社共に主力機として数十機以上を抱え、日本の空を支えてきたB747。
しかしその後、同じ500名以上の輸送できるキャパシティーを備えながら、双発機による燃費向上を謳い登場したB777に主役を譲り、徐々に姿を消していくことに。特に再生法適用したJALは、会計上の問題もさることながら、コストが掛かるということで再生期間中に退役が進められ一足先に姿を消してしまい、残されたANAも退役を進めていたが、とうとうこの3月末で最後の2機が退役。姿を消すことになった。

と言うことで、今回はその乗り納めの搭乗録を。

■ 嫌い、好き両方の気持ちを持った飛行機

余談で恐縮だが、なぜわざわざ乗り納めなんてしようとしたかと言えば、それはこの飛行機が私にとって様々な思い出があるから。
この飛行機は私にとっては怖いとイメージを付けられた飛行機でもあり、私が飛行機好きになったきっかけでもある飛行機でもある。
私が、初めて飛行機に乗ったのはかれこれ20年近く前、学生の時の修学旅行で沖縄に行った時のこと。今でこそ修行と称して1日10搭乗することも厭わない私だが、実はそれまでは大の飛行機嫌いだった。理由は日航ジャンボ機の墜落事故の惨劇(JAL B747-100SR)。子供ながらにあれはインパクトがあったし、事故のあったあの日、あの時間帯、私も家族で東京から新潟に向け高速道路で移動していた。ラジオで騒がしく放送がなされ、また事故現地の天候は晴れだったはずだが、新潟に向かう何処かで通り雨な雷雨に遭遇。高速道路の見通しが悪く走行を断念、親が苦労しながらPAに寄って雨が止むのを待った記憶がある。(飛行機は視界悪くても計器飛行で飛べるけど、あの時はこの雨じゃなぁーなんて考えていた)

その翌日テレビに映された現場は散々たるもので飛行機とは怖いものだと植え付けられてしまった。(連日報道されてましたしね)
それからは遠出するにも鉄道を好む子になってしまったのですが、10年後ぐらいに冒頭触れた修学旅行で沖縄に行くことに。当然沖縄に行くのに飛行機使わないなんて選択はできる訳もなく、心中穏やかでない状態で搭乗したこと記憶が。しかし、この搭乗時に私の考えが大きく変わった。トイレに行くため席を立ち、トイレ待ちしていた時非常口の小さな小窓から景色を見たのだが、何時もならば上にあるはずの雲が下にある景色に凄く新鮮に感じ、また見たいと思った瞬間だった。それ以降の私は飛行機に感心を持ち、遠方に行く時は飛行機優先と飛行機大好きになり、それが今では社会人による財力のおかげでたくさん乗るヲタになってしまった。

そのキッカケとなった修学旅行で乗った飛行機こそANAのB747-100SR。那覇空港行き。
時期は違えど良いイメージと悪いイメージ両方植えつけてくれたB747-100SRは既に引退済みで厳密に言えば機種は違う。でも同じシリーズだし、ANAとしてのB747運航はこれで最後なので、当時の思い出を振り返りつつ、一つの節目として乗っておこうと言うことに。本当はエアアジアみたいに最終便搭乗が良かったけど、3/31の最終便のチケット争奪戦に負けてしまったため苦渋ながらこの日に。

■退役を偲び写真に収める人が多々

B747ネタはいくらでも話せる気がするが、さて話を本題に戻そう。
朝から多摩方面で開催されたイベントに行った後、羽田空港へ。14時30分頃に空港に到着して最初に出向いたのは、展望デッキ。もちろんB747の雄姿を写真に収めるためだけど、これから搭乗するのにあえて展望デッキに出向くのは理由があって、実は羽田空港2タミは1タミより後で開業したため搭乗する人と降機した人の導線が分離されている。その導線が仇になっていて搭乗者向けエリアから駐機している機材を写真に収めようとすると、窓のフレーム等が必ず映ってしまう(一部スポットは問題ない)。

そのため羽田空港で窓枠なしで機材の写真を収めようとすると搭乗ゲート後のボーディングブリッジ(但し構図は固定)、もしくは展望ブリッジぐらいになってしまう。(1タミの方が良いよ・・・)

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 ※展望デッキにて。

14時50分ごろ。
何処かのスポットからトーイングカーに引っ張られてきたB747が所定のスポットで駐機。これを見届けた後、優先レーンから搭乗者エリアへ。しばしラウンジで小休憩したのち搭乗ゲートへ。

15:30頃
出発25分前にゲートに到着すると、既にサポートが必要な方向けの搭乗開始を案内。
搭乗開始に近づくにつれ、やはり偲んで搭乗する客が多いのか。搭乗開始前にゲート前の写真を収める人が多かった。
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※57番搭乗口にて。

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※ボーディングブリッジから見たB747-400

優先搭乗開始にあわせて改札を通過。人が少ないうちにボーディングブリッジからの機体撮影、そして搭乗後の自席から機内の写真撮影に。

■変わった座席が存在するB747

 B747には他の機材には無い座席ポイントが存在する。特徴である2階席(アッパーデッキ)はもちろんだが、このエリアの上部手荷物入れは1階席よりも若干小ぶりで、窓側席にはお土産品やバックが収納できる収納入れが存在。(逆に小型のキャリーバックを持参する人はこの席にはいかないほうが良い。) また、2階最前列71列目のA、K席は窓側とおもいきゃ実は窓から離れた席で、その後ろの72列A、K席以降が本当の窓側であり、かつ72列目だけ71列目まで足を伸ばせる快適シートだったり、86列AC席は先に乗ると後から乗ってくる客と否応無く目線があってしまうだけでなく、1階席の人がトイレ等に出向いた際に下から上を覗かれてしまうという、ある意味晒し者席だったり・・・。
1階席だと、最前方のプレミアムシートには”沖田艦長席”というまるで艦長ポジションに座っているような機にさせてくれる1人席もあるし、56列目みたいに窓側だけど席と窓の間に無駄に荷物が置けてしまうスペースが存在する席もあるなど、特色があったりする。
沖田艦長席以外は一通り乗ったことがあるのだが、オススメは気持ち広く感じる2階72列目と1階56列。今回は、72列目が抑えられてしまったため、56列に。

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※最後部からの機内。
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※56列。微妙なスペースだけどこれがありがたい。

座席は、定期的に交換されているから普通ではあるけど、モニターなどは古いまま。デザインもさることながら、映し出される映像もクタクタ感が。

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※ブラウン管モニター。未だB777とかでも健在ですが、それでもここまで古めかしいデザインはB747だけ。

15:55 定刻より1-2分早いぐらいでドアクローズ。プッシュバックしたのち05滑走路に向けタキシング。
   この時間故に離陸待ちなどなくスムーズに離陸。

飛行中は、気流がよろしくないせいか羽田離陸後からの上昇時、そして那覇空港着陸に向けた降下時に揺れが続いたものの順調に飛行。逆に順調すぎて予定より10分早着することに。少しでも長い時間搭乗していたい身としては10分短縮は残念だけど、本来目的地に早くお届けする点ではありがたいことなんですよね。複雑。

飛行中の機長アナウンスでは36000feetなど高度の案内がされると共に、23年間愛されてきたB747が2機ともに3月末で退役すること。乗員一同、残りを1回1回を大切していきたいというお話が。我々乗客もそうですが、ANAの社員にとっても皆さん何かしら経験しているほどの主力機の引退ですから名残惜しいですよね。その気持ちはよく判ります。

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※33番ゲート付近からの機体正面からの写真。

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※その後、神戸行き搭乗時にボーディングブリッジから撮影したB747。

空港到着後はボーディングブリッジでたくさん写真を撮られる方が。また折り返しの便に乗る方は搭乗ゲート付近から撮影をしている人が多々。みなさん今しか見られない雄姿を残しておきたいってことなんでしょうね。

B747へ。ありがとう。

最後に、twitterにでも呟いたフライトログを以下。
ANA137 (JA8961 B747-400D)
HND 15:55 Spot:57 R/W:05
OKA 18:28 Spot:33 R/W:18
最後のB747搭乗。上昇、降下時に小刻みな揺れが続く。予定より10分早着。

ぶらり旅 はじめての根室中標津空港

ana837_101113.JPG
気がつけば1年ぶりの更新でしょうか。
やっと更新できるだけの力が戻りつつあるので、まずは一回更新してみることに・・・
(再び続けられるように頑張らないと)
毎年恒例となった北海道養老牛温泉でのオフ会に参加。
いつもならば釧路から入りますが、今年は仕事の関係で根室中標津から入ることに。
※ ANA837便 東京羽田→根室中標津 B737-800 ( JA58AN )
  東京羽田 : (搭乗口) 504 (スポット402 (滑走路)  離陸 34R
  根室中標津 : (搭乗口) 1    (滑走路)  着陸 16
  (定刻) 11:40 → 13:20   (実績) 11:40→ 13:24

まだ懲りていない? ANA プレミアムパスを再び販売へ

4月にANAプレミアムパス購入者が傍若無人な対応をしてマイレージの会員剥奪
され、その一件がゴシップ誌に取り上げられたことを書いた。
ANA 機上生活者と珍妙トラブル
企画したANAもしっかり手を打っていなかった点も問題だし、お客さん側もお得意様意識を
丸出しにして、やりたい放題やってしまったという両者に問題ありと言えるものであったが
正直この一件でANAはこの手の企画はもうしないと思っていたのだが、ここにきて再び
ANAが300名限定でプレミアムパスの販売を告知した。
プレミアムパス300 の告知ページ
サービスの詳細をまとめると以下の通り。
 ■ 価格やマイル積算など
  ・ 価格は300万円。募集人数は300名。
  ・ 有効期限は2009年9月からの1年間で、年間の搭乗可能上限回数は300回まで。
    (有効期限前に300回到達したら、期限があっても利用不可)
  ・ マイルの積算は、搭乗回数に関わらず一律20万マイルのみ
    (搭乗ごとのマイルは付与されない)
  ・ 上級会員など次年度のステータス判定するためのプレミアムポイントは、搭乗毎に付与
 
 ■ チケットの予約、空港での提供サービスについて
  ・ 予約について、同一搭乗日かつ同一区間のご予約は1つに限定。
   (単純な1往復は可能だが、同じ路線をひたすら往復する俗に言うピストン修行はNG)
  ・ 経由便など複数便を乗り継いで目的地に向かう場合、乗り継ぎお手続き・手荷物の
    預かりは最大3区間まで、かつ1予約番号であること。
    (複数の予約番号に跨った乗り継ぎは不可 = 修業的な搭乗方法もNG )
  ・ 手荷物は最大35キロまで優遇
 ・ プレミアムパスユーザー専用のネームダグ・パスケースがもらえる
 とざっくり纏めてみましたが、修行層対策がしっかりなされています。
 そして、注意書きを見てみると・・・・・・。
  ———————————————————————–
  ▼お願い
  「プレミアムパス300」でのご予約は、変更・取り消しのお申し出が
  なければ、搭乗日まで自動キャンセルはされません。このため
  不要となった予約をそのまま放置されますと、座席の有効利用に
  支障をきたすことがございます。お使いにならない予約は必ず
  お取り消しいただきますよう、皆様のご協力をお願い申し上げます。
  出発前までに予約を取り消しされなかった場合、当該便に搭乗され
  たものとして、搭乗回数に含みます。
  ——————————————————————————
 
  ——————————————————————————
  ▼ご注意
「プレミアムパス300」でご予約・ご搭乗いただけるのは、「プレミアムパス」
   に記載されたパスの名義人1名様のみです。同一搭乗日・同一区間の
   ご予約は1つに限らせていただきます(日帰り往復の旅程は可能です)。
   例) 9/1 羽田⇒伊丹NH19便+9/1 羽田⇒伊丹NH21便・・×
       9/1 羽田⇒伊丹NH19便+9/1 伊丹⇒羽田NH36便・・○
   このほか、旅程上成立し得ない複数の予約などはご遠慮ください。
   他のお客様も含めた座席の有効利用、「プレミアムパス300」の円滑な
   ご利用のために、何卒ご理解とご協力をお願い申し上げます。
   また、このような場合には、弊社より予約の一部取り消しをお願いする
   場合がございます。あわせてご了承ください。
   ——————————————————————————-
 まさに、傍若無人な対応をし会員剥奪されたユーザー対策もしっかりされています。
 これで、変なお客さんも排除できて、搭乗回数制限でANAが採算割れすることも回避。
 しかも、300名から300万円を先に回収するので、いっきに9億円も売り上げが経つ
 分けで、収支面も含めて万々歳な状態になったわけです。
 これだけ企業側がハッピーな状況と言うことは、言い換えればユーザーから見れば
 昔と比べて明らかに改悪に。
 厳密に損得の計算は別の方に譲るとしても、搭乗回数だけで見れば羽田~大阪線
 のプレミアムシートの正規運賃は2.75万円なので、ざっくり100回以上乗れる人なら
 元は取れると思いますが、今まで得られていたマイルが一律付与になったことで
 長距離路線を利用していた人には旨みがさらに減ることになる。
  ———————————————————————————–
  例 : 東京~沖縄線を1日1往復で年間50日利用。
区間マイル 984マイル + プレミアムパスのボーナス100% = 1968マイル/搭乗
     1往復(2搭乗)×50日なので、計100搭乗で196800マイル。
     ※ 実際は、さらにプレミアムシートのボーナスもついた。
   ———————————————————————————–
  
  去年販売分なら200回、300回乗れれば乗っただけマイルもついたし、搭乗回数を
  300回と制限されてもマイルが積算されていれば、まだ良かったかもしれない。
  しかし、今年の条件はマイルの積算は一律20万マイルのみ。
  と言うことは、実質103搭乗以上する人は貰えていた部分がなくなり損することになり
  修行僧以外のユーザーにとってもメリットが減ってしまうことになる。  
 
正直、300万円も先に出す訳だから多少出しても良いと思うような条件にしておくべき
  部分もあるのだが、ここまでキツキツにし、修行層排除だけならまだしも一般ユーザーに
  まで魅力半減と感じさせてしまう可能性があるのにプレミアムパスを販売したのには
  驚いた。
  
  やはり顧客満足度より先払いで9億円手にすることができるという部分が魅力なんだろうか。
  申し訳ないが、ここまで企業側の利益ありき的な持ってきかたするならば、最初から
  販売しないほうがムダに顧客満足度低下させることなく良かったような気がするのだが。