「結構曲がり角に来ていて今後下がっていくだけなのに相変わらずソフトバンクはお客様のことを考えたふりして実態は搾取しか考えてないなぁ・・・。」これは一番最初にソフトバンクがこんなプランを出したとのニュースを見て感じた私の気持ち。そして「また自分たちに都合の良いことは即座に真似てきたか・・・。やっぱり、一度お灸据えないといけないかもしれないなぁ・・・・。」これは翌日auがソフトバンクと同じプランを発表した時に感じた気持ち。
昨年総務省がWGを開き、いろいろ検討した結果出された指針の中に「2年間の期間拘束の見直し」が盛り込まれたことで、ケータイ各社にが何らかの行動を求められていたのだけど、それが今回出てきたのがこのプラン。
【SB 月300円で「2年縛り」なし】ソフトバンクは、契約から2年が過ぎると違約金なしで解約できる新料金プランを提供すると発表。月々の基本料金は300円高い。 https://t.co/lxFJBDCGdE
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) 2016年3月16日
2年縛りをやめたくない気持ちがはっきり表現できている秀逸なプラン芸 / お得な期間はわずか? auも解約金不要の「新2年契約」6月1日開始。月300円増でソフトバンクと足並み揃う – Engadget Japanese https://t.co/G3MMkiIv0n
— Engadget Japanese (@engadgetjp) 2016年3月18日
確かに総務省の指針通り、一度契約したら最初の2年は縛られるけど、それ以降は違約金なくいつでも解約できるプランにはなってます。しかし現行(2年毎に更新月がある)プランよりも毎月300円も高くなる。これ2年経ってからこの値段になるのではなく、新規契約した時点からです。(しかも既存ユーザーがこのプランに変えようとすると、契約期間関係なく変更した時点から2年経過しないといけない)
ということは2年経過した時点で見ると(現行の縛りプランより)7200円高く払わないといけない・・・・。きっちり2年経った時点で解約していた人ですら、ちゃっかり値上げしている訳です。
総務省も、我々消費者も、現行の料金設定のままで2年縛られた後は、いつでも違約金なく解約できることを望んでいた訳ですが、ものの見事に裏切られた訳です。
おそらく今後各社はこのプランを全面的にで推してくると思います。下手すれば現行の2年縛りのインせ額を減らし端末価格に差をつけたりとかして、選ばせない方向に進めてくるでしょう。そしてケータイ会社の利益は今まで以上にさらに増えることになると思います(決算発表がまた増収増益になるのかもね。まぁソフトバンクは国内純減だし、スプリントもあるから・・・・ですが。)
■このプランでトクする人・損する人
さて、このプラン全員が誰が得するのでしょうか? 端的に言えば契約した回線を27-32か月目で解約しようと考えている人は得になります。(現行では25-26か月目は更新月になりますが、これを過ぎると再び9975円の違約金発生期間に突入します。ということはこの金額を超えない時期までに解約するならば微々たるですが安くできるわけです)
逆にそれ以外の方々は全員損してしまいます。前述しましたが2年きっちりで解約する場合でもこの新しいプランでは現行より7200円高くつきます。さらに33か月目以降に解約なら現行プランの違約金(9975円)を払った方が得になるくらいです。ちなみに、ケータイ3社の平均契約期間は3.x年程度言われていますから、この平均というボリュームゾーンに属する方々も、しっかり値上げになってしまいます。
■もうケータイ3社にいるメリットは低い。メリデメに納得できる人はどんどんMVNOに乗り換えるべき。
たった300円。されど300円。今回のプランでさらに支払額は上がることになります。パケットプランの料金は未だ下がっていません。端末販売価格だってインせ盛りすぎるなと言われ実質価格が値上げされてたり、一括販売も厳しくなりつつあります。オプション等だって地味に値上げしたり、加入しないと毎月割が減額とか制約も多いです。ますますMVNOとの価格差が増すばかり。正直普通に払っていたら馬鹿にならないです。(ぶっちゃけ光回線や電気契約とのセット契約も盛んですが、あれも本当に得か?と言われるといろいろ確認してみると本当にこれ安いの?(某社と某社と別々で契約した方が値段手ごろで回線品質良いじゃん・・・とか)と気づいてしまうケースも多々。結局搾取されてるだけじゃん・・・・と)
ちなみにMVNOとMNOを比較してMVNOが弱い部分は、有名メーカーの端末が手に入りにくいこと、店頭含めたサポートが弱いこと、そして動画な高ビットレートのコンテンツが使いにくい&一般的な利用でも最繁時間帯は混雑で速度が遅くなる。(月間のトラフィック総容量ではなく、その瞬間に高どれだけデータを流せるか=実効速度)など、いろいろある訳ですが、それでもMVNOならば1800円+端末代程度。一方MNOは・・・と価格差が2倍どころではなくなりつつありますから、ある程度割り切った使い方にしていけるならばMVNOに行ってしまうべきな気がします。(有名メーカー端末の入手しやすさは、MVNO市場がどんどん盛り上がればもう少し良くなります)
MVNOに行ってもMNOは儲かるじゃんと思われるかもしれませんが、確実に減収しますのでジワリジワリ影響を与えます。その行動の積み重ねがMNOを苦しめることになります。
(その時、素直に値下げとかしてMVNOに乗り換えてしまったユーザーを戻しにかかるか、それとも残ったユーザーにまやかしな値上げ施策を打ってさらに搾取するかは、各社どちらに舵をきるか・・・。)