財務体質的に厳しいながらも燃費の良い次世代機への切り替えを急ぐJAL。
ANA同様にJALもボーイングB787の購入を表明していたが、ここに来て一部を
エアバスにA350XWBに変更しようとする動きがあるようだ。
かつてのB777同様、本来ならば一種類限定と行きたいところなんだろうが
肝心なB787と言えば、一番最初に受領するANAですら、納品が遅れに遅れ
ている始末。JALの受領はまだ先だが、当然遅れることが予想される。
しかし、ANAに比べて機種の構成が古いJALにとって、少しでも最新鋭機に
変えられれば、その分コスト削減が可能となるが、それがままならないとなれば
資金面が不安になってくる。
背に腹は変えられないこともあり、エアバス、ボーイングの2社に分けることで、
リスクヘッジしようとしているものと思われる。個人的には、エアバスA350XWBは
セールス面でB787より遅れをとっており、逆に大量購入を表明することで、B787以上に
安く抑えられれば、それはそれでアリかと思ってしまうのだが・・・・。
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JALがエアバスの次世代機調達を検討、ボーイングの納期遅延リスクを分散=関係筋
2月22日13時55分配信 ロイター
[東京 22日 ロイター] 日本航空(JAL)<9205.T>が、欧州の航空防衛大手EAD
ことが22日明らかになった。複数の関係筋がロイターに語った。
これまでJALは、燃費に優れる次世代中型機の調達先を米ボーイング
込んでいたが、納期が半年程度遅延する見込みとなっている。JALは、調達先を複数社
に広げる方針に転換し、燃油価格の高騰が経営に与えるリスクを分散したい考え。
JALは中型の次世代機を燃油費削減の切り札と位置づけ、ボーイング787型機を
55機調達する計画をすでに打ち出している。ただ、ボーイングの生産体制が整わず、
JALへの787型機の納入時期は当初計画の08年8月から半年程度遅延する見込み
となった。これまでJALは、パイロットの訓練や整備機材、部品調達などの合理化のた
めに調達先を1社に絞り込むのが得策との判断だったが、今後もジェット燃料の価格が
高水準で推移すると見ており「次世代機の調達先を1社に絞り込むリスクは大きい」(JAL幹部)
と危機感を募らせ、調達先を複数社に広げる方針に転換した。
中型の次世代機は、機体の主要部分に剛性が高く軽量な炭素繊維素材を用いており
従来機に比べて燃費に優れる。JALは、飛行距離の長い欧州路線に同クラス機を投入
すれば、1路線当たりで年間15─20億円のコスト削減につながると試算している。
こうした次世代機のコスト抑制効果は、足元の中期経営計画にも織り込んでおり
同クラス機の導入遅延が長引けば、中期経営計画の実現に影響が及びかねない状況
になっていた。
エアバスのA350は開発途上で、航空会社への納入は2013年以降となる見通し。
このため直ちに787型機の代替機と位置付けるのは難しいが、JALは中長期的な視点
から機材の購入計画の見直しを進める。関係筋はエアバスからの調達規模は明らかに
していないが、ボーイング787型機の調達計画55機のうち、調達が確定した35機を
除く20機分の計画枠をA350に振り向ける可能性がある。
最終更新:2月22日13時55
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080222-00000590-reu-bus_all
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