DVDはDVD-R、DVD+Rと乱立したものの、共通対応させることで並存
することになったものの、次世代DVDについては残念ながら片方は淘汰
されることになってしまった。
せっかくの規格が終わってしまうのは残念だが、ユーザー視点で見れば
混在することこそが面倒であり、むしろ多数のユーザーを巻き込んで消耗戦を
続けられて、下手に普及した段階で撤退されるよりは混乱も少なくて
良いことかと思う。
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東芝撤退、HD買った人は? 規格戦争で消費者置き去り
2月16日23時41分配信 産経新聞
新世代DVDの規格をめぐる主導権争いは、「HD DVD」を主導する
東芝が再生機器類の製造を停止する方向となったことで、今後はソニーなどが
推す「ブルーレイ・ディスク(BD)」に一本化される見通しとなった。
ただ、「消費者置き去り」のまま続いた規格戦争は、すでにHD機を購入した
消費者への対応など、重い禍根をメーカー側に残す。
「まだ負けたわけではない。HDの技術的な優位は変わらない」
今年1月、ソフトの著作権を握る米映画大手ワーナー・ブラザーズがHD陣営から
の離脱を発表した直後、東芝の米国法人幹部はこう強気の姿勢を強調したが
それも長くは続かなかった。
国内外のメーカーで唯一、HDの録画再生機や再生機を製造してきた東芝。
BDよりも低価格で売り出す戦略を推し進めたが、主戦場とにらんできた北米
市場で、15日に小売り最大手のウォルマート・ストアーズがBD支持を表明。
外堀を埋められた格好の東芝は「万事休す」となったようだ。
東芝は米国で、HDの再生機をウォルマートなどの小売店を中心に2万円を
切るような「採算割れ覚悟」(幹部)の破格の値段に設定してきた。その効果も
あり、米国でのHD機の販売台数は、米マイクロソフトのHD対応の家庭用ゲーム機
を含めて100万台を超える。
日本での販売台数は数万台にとどまるとみられているが、米国の消費者の中には
「規格争いについてよく知らず、価格面でHDの再生機を購入した人も少なくない」
(業界関係者)とみられる。今後、東芝にとっては、国内外を問わずHD機購入者への
対応が重い課題になるのは間違いない。
また、撤退にともなう費用や、これまでに投入してきた販売促進費などの関連費用
は数百億円に上るとみられる。東芝は、デジタル家電を原子力や半導体と並ぶ主力
事業と位置づけてきただけに、HD撤退による損失が経営に与える影響は小さくない。
かつて、ビデオテープの規格を舞台に起きた「VHSvsベータ戦争」では、ソフト充実度
で優位にたったVHSの販売台数が市場で優勢になり、勝敗を決した。デジタル家電時代
となった今回の新世代DVDでも、著作権を握る映画会社や、メーカーへの発言力を増す
小売り企業の判断が大きな影響力を持った。
HD陣営とBD陣営は3年前に一度、規格統一のための交渉に入ったものの、決裂した
経緯がある。前回のVHSとベータ戦争に続き、次世代DVDでも”日本発”の規格争いが
世界中の消費者を巻き込むことになったわけだが、メーカーの論理に立った消費者不在
の製品開発の危うさを再び示すことになった。(塩原永久)
最終更新:2月16日23時41分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080216-00000964-san-bus_all
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